マイナス金利下では住宅ローン控除はキャッシュを生むことも

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控除は課税所得(税金が課される所得)から差し引かれるので、控除が増えれば増えるほど、税額も減ります。

マンションや一戸建て住宅を住宅ローンを組んで買った人なら、一定の条件を満たしていれば「住宅ローン控除」を受けることができ、税額を減らすことができます。

さらに、2016年2月から始まったマイナス金利下では、税額を減らすだけでなく、「住宅ローン」と「住宅ローン控除」を組み合わせることによって、キャッシュ(現金)を生むケースもあるのです。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、返済期間が10年以上ある住宅ローンを組んでマイホームを買った人が、確定申告(2月16日〜3月15日)をすると、最長10年間、年末の住宅ローン残高の1%をその年の所得税から差し引く制度のことです。

控除には「課税所得から差し引く”所得控除”」と「税額から差し引く”税額控除”」の2種類があります。

「住宅ローン控除」は「税額控除」なので、計算した税額から一定額を直接差し引くことができるため、他の控除(所得控除)と比べて節税効果が大きくなります。

控除額は「住宅ローン残高の1%」ですが、住宅の種類によって認めれるローン残高が以下の通り差が付きます。

  • 一般的な性能の住宅の場合:ローン残高4000万円まで、控除額は年間最大40万円。
  • 省エネで耐震性が高い長期優良住宅の場合:ローン残高5000万円まで、控除額は年間最大50万円。

長期優良住宅の方が多くの残高が認めれているので、そのぶん、最大控除額も増やすことができます。

最長で10年間もの間、毎年、年末調整の度に還付金として最大40〜50万円まで戻ってくるので、家計にとってすごく助かる控除と言われています。

※還付・・・税務署が取りすぎた税金を納税者に返すこと。

ただし、住宅ローン控除を受けるには、いくつかの条件があります。

住宅ローン控除を受けられる条件

  • 床面積50㎡以上
  • 返済期間が10年以上
  • その年の所得が3000万円以下
  • 親族から購入した物件ではないこと

最近は、マンション価格の高騰で、デベロッパーは売れ残りをなくそうと、分譲価格を安くできる40㎡台の床面積を小さくした部屋を増やしています。

たとえば、44㎡のワンルームや1DLKの部屋を住宅ローンを組んで購入しても、床面積50㎡以下なので「住宅ローン控除」は利用できないので注意して下さい。

また、富裕層の方も、役員報酬を3000万円以上とってしまうと、「住宅ローン控除」は利用できなくなってしまうので、住宅ローンを組んでマイホームを購入する予定があるなら、年収を2999万円以下に納めておくといいでしょう。

住宅ローン控除の手続き

「住宅ローン控除」を受ける場合、1年目だけは必要となる書類を持って、最寄りの税務署に行って、確定申告をする必要があります。

2年目以降は、残り9年分の書類が送られてくるので、その書類に記入して、年末調整の時に会社(勤務先)に提出すればいいので、税務署に行く必要はありません。

借り換えの場合

最近の住宅ローンは低金利なので、借り換えで金利負担を少なくしている人も増えています。

住宅ローンの借り換えをした場合でも、新しいローンが元のローンの返済のためだということが証明でき、返済期間が10年以上など、住宅ローン控除を受けられる基本的な条件を満たしていれば、引き続き控除は受けられます。

ただし、借り換えしたからといって、期間は延長されません。

仮に、5年間「住宅ローン控除」を受けていて、そこで借り換えをした場合なら、残りは5年間のみとなります。

最大5年まで遡って申告できる

住宅ローン控除は最大5年まで遡って申告できます。

なので、何らかの理由で確定申告で住宅ローン控除を受けてない場合などは、領収書や書類などを用意して、確定申告すれば後から税金を取り戻す(還付を受ける)ことができます。

マイナス金利下ではキャッシュを生むことも

2016年2付きからマイナス金利が始まって以来、住宅ローンを組んでマイホームを買った人の中には、「住宅ローン控除」を利用することで、キャッシュを生み出している人もいます。

仕組みは以下の通りです。

住宅ローン控除は残高の1%が税額控除されるので、住宅ローンの金利が1%以下なら、住宅ローンを借りて住宅を買えば、そのぶん得になります。

たとえば、住宅ローンの場合、10年固定金利はそれ以上の長期固定金利よりも低い傾向にありますが、0.6%や0.7%で借りられれば、1%との差額の0.4%や0.3%だけ得になるのです。

つまり、マイナス金利のメリットには、「住宅ローン金利が安くなる」だけではなく、住宅ローン控除を使うことで、金利なしで住宅ローンを組んだのと同じことになるということです。

おそらく、住宅ローン控除の制度ができた時には、住宅ローンの金利が1%を下回るとは予想してなかったのでしょう。

確かに、マイナス金利になるなんて、数年前には誰も想像できなかったことですから・・・。